関西は古くから個性豊かでダイナミックな文化を形成してきました。その中からいわゆる「大阪ジャーナリズム」が育ち、明治維新以来の近代化とともに、我が国のジャーナリズムを牽引し、幾多の優れたジャーナリストが活躍して来ました。
新聞人として33年、放送人として25年を過ごした故坂田勝郎氏(1904〜1990年)もこうした土壌の中で育ち、報道を通じて関西の文化発展に貢献して来ました。坂田氏のご遺族から、ジャーナリズムの発展に賭けた故人の遺志を末永く継承していく道として、新聞、放送を含め優れた報道活動とそれを担ったジャーナリストたちを顕彰、関西のジャーナリズムを発展させようと基金創設の申し出があり、平成5年(1993年)4月、大阪府の認可を受け、財団法人坂田記念ジャーナリズム振興財団が発足しました。
坂田記念ジャーナリズム賞の顕彰事業は平成25年(2013年)3月でちょうど20回目を迎えました。この20年間、150人近いジャーナリストを顕彰してまいりました。この顕彰事業は関西で活躍するジャーナリストにとって大きな栄誉とともに励みにもなり、関西、また日本のジャーナリズム振興に寄与してきた、と自負しております。また平成25年度は当財団創立20周年を記念、2011年3月の東日本大震災で自らも被災しながらジャーナリストの使命感に燃え、報道活動に邁進した東北3県の地元紙、地元放送局を対象にした「東日本大震災復興支援賞」も新設、2新聞社、1放送局を表彰、新風を巻き起こしました。
また、当財団は将来のジャーナリスト育成という観点から、京都の大学生を対象にした寄付講座「現代メディア・ジャーナリズム論」を同志社大学に開設しています。大学コンソーシアム京都単位互換提供科目で、坂田記念ジャーナリズム賞受賞者を中心に報道の最前線で活躍する人々が講義することで次代を担う若者たちにジャーナリズムの使命、重要性を伝えるためです。毎年300人前後の学生が受講、単位を取得しております。
さらに平成19年(2007年)からはアジアの若手ジャーナリストを日本に招き、日本のジャーナリズムの現状を紹介するとともに、学生・市民・ジャーナリストらとの交流を通して日本の社会、文化に身近に触れることで国際交流、国際理解の発展を図る事業を実施。これまでタイ、中国、ベトナム、インドネシア、フィリピンと続き、平成24年(2012年)には民主化が進むミャンマーの記者を招きました。
現在、インターネットの急激な展開など情報革命の大波の中、従来の報道機関も厳しい変革期を迎えております。ちょうどこうした時期に、また当財団が20周年を迎えたこの4月1日、当財団は内閣府から公益財団法人に認定されたことで「公益財団法人坂田記念ジャーナリズム振興財団」として新たな出発を迎えることになりました。
「関西ジャーナリズムの振興」という原点を忘れることなく、こうした変革期におけるジャーナリストの顕彰とはどうあるべきか、を探りながら、事業の一層の充実を図ってまいる所存です。
会社名 | 公益財団法人 坂田記念ジャーナリズム振興財団 |
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所在地 | 大阪府大阪市北区梅田3丁目4−5 毎日新聞ビル内 |
TEL | 06-6346-8364 |
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